発行日:2018年01月22日
いつもお世話になっております。
新たな年を迎え、皆様にとってご多幸がありますよう
お祈りいたしております。
本年も変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
平成30年1月の税務
1/10
●前年12月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
1/31
●支払調書の提出
●源泉徴収票の交付
●固定資産税の償却資産に関する申告
●前年11月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●5月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、5月、8月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の10月、11月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(9月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●給与支払報告書の提出
○給与所得者の扶養控除等申告書の提出
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第4期分)
棚卸資産の評価方法 届出の棚卸評価をしなかった場合
◆棚卸資産の評価方法の選定・変更
法人が商品・製品・原材料などの棚卸資産を有することとなる場合には、その事業の種類(又は事業所)ごと・棚卸資産の区分ごとにどのような方法で評価を行うか選択し、その「届出書」を所轄の税務署に提出しなければなりません(提出がない場合には、法定評価方法である「最終仕入原価法による原価法」となります)。
●期末評価:原価法・低価法
●算定方法:個別法・先入先出法・総平均法・移動平均法・最終仕入原価法・売価還元法
この棚卸資産の評価方法を変更しようとする場合には、その新たな評価方法を採用しようとする事業年度開始の日の前日までに、「変更申請書」を所轄税務署長に提出し、承認を受けなければなりません(原則として選択した方法で3年以上継続適用後)。
◆届け出た評価方法で評価しなかった場合
もし、「届出書」と異なる評価方法により評価を行った場合、どのような形になるでしょうか。この場合、法定評価方法である「最終仕入原価法による原価法」(一定の場合、その法人が行った評価方法)により評価することとされています。
例えば、「総平均法」の届出を行っている会社が変更手続きを経ないで「先入先出法」を行っている場合には、税務署の行う更正・決定の場面では、「最終仕入原価法」により評価する場合もあるということになります(一定の場合、届出の「総平均法」で是正も認められます。自主的な修正申告の場合には、この例が多いと思います)。
一方、「総平均法」の届出を行っている会社が変更手続きを経ないで「最終仕入原価法」を適用して申告した場合には、適法とはいえませんが、結果的には認められることになります。ただし、青色申告の取消事由として「選定した評価方法による評価額で行われていない場合」が挙げられているため、高リスクといえます。
◆評価方法を設立第1期目に変更できる?
設立当初に、ある評価方法で届け出ていたが、最初の申告時に別の評価方法を採用したいという場合では事情が異なります。
設立後最初に提出する法人税申告書の提出期限内であり、その変更後の評価方法を最初の申告で採用しているときは、当初の「届出書」からの変更が認められています。
従業員が「iDeCo」 加入時に行う事業主の手続
◆改正を契機に加入者増加
平成29年1月から改正確定拠出年金法の施行により個人型確定拠出年金(通称iDeCo)は基本的に20歳以上60歳未満のすべての方が任意で加入できるようになりました。
この改正により、平成29年に入ってから加入者が大幅に増加しており平成29年6月時点における加入者数は54万9943人と前年比203.8%となっています。
◆iDeCoの仕組み
iDeCoは、公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金の1つであり、加入者の老後の所得確保の一助となる制度です。
加入者が自ら定めた掛け金を拠出・運用し、原則60歳以降に掛け金とその運用益の合計額を基に給付額が決定し、受ける仕組みです。
厚労省では、従業員がiDeCoへの加入を希望した場合に速やかに加入できるよう、事業主への協力を呼び掛けています。
◆事業主が行う事務手続きとは
企業で働く従業員がiDeCoに加入する際、は事業主が行わなければならない事務手続が発生します。その手続は次の通りです。
(1)事業所登録
加入者となる従業員(会社員等の2号被保険者)を雇用する事業所は国民年金基金連合会(国基連)に事業所登録を行います。
(2)事業主証明書の記入
加入を希望する従業員から提出される事業主証明書に必要事項を記入します。
(3)事業主証明(年1回)
年に1回、国基連加入時に得た情報を基に加入者の確認を行いますが、その際に事業主証明が必要となります。
(4)事業主払込の場合の掛金納付
加入者が給与天引きで事業主払込を希望した場合は源泉徴収の際に掛け金を控除します。そして事業主から国基連に納付します。
(5)年末調整
所得控除がある為、加入者が個人払込を選択した場合は年末調整が必要です。本人から小規模企業共済等掛金払込証明書を提出してもらいます。
このように従業員が個人型確定拠出年金に加入した場合でも会社として行う事務が発生します。申し出があった時は協力をしてあげる事が必要でしょう。